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生演奏に酔う

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    生徒のSさんのご招待で
    実に久方ぶりにオーケストラの
    コンサートへ行きました。
    ウクライナ国立歌劇場管弦楽団で
    ベートーヴェンの第7番と第9番。
    第9だけでなく大好きな第7番も
    とあって、喜びもひとしお!
    ウィーンフィルやベルリンフィルと
    比べてはいけないけれど、
    それでも日本のオーケストラとの
    違いは、その音の響きの上がり方!
    無理のない、
    というか
    力みのない
    各奏者の技術による音楽が、
    なんとも心地よかった!
    もちろんとても良いところで
    ホルンの音がひっくりかえったり
    するのですが、小さな事故より
    全体の流れが良くて、
    なんとも良い気分で聴きました。

    第9の第1楽章が終わりかけた時、
    驚いたことに、
    山季の頬を伝う涙…

    第7番を聴いている時に
    彼はこの旋律をどのように
    生み出したのだろう?
    ピアノの前に座っている時に
    いや、それ以前に
    それぞれの楽器が、
    鳴らすべき旋律を、彼の頭の中で
    奏でられていたのだろう…
    とにかくベートーヴェン先生の
    脳の中を想像していました。

    そして第9…
    彼が指揮をして演奏が終わった時に
    彼は、聴衆が大喝采しているのに
    それに気づくこともなく、
    「マエストロ、終わりました…」
    と側近が彼を
    聴衆の方へ向かわせるべく促した
    というそのシーンを、
    まるでそこに私も居たかのような
    気持ちを抱きました。

    ベートーヴェン先生の頭の中では
    響いているものの、
    これほどに素晴らしい作品を
    彼自身は直に聴くことが
    できなかった…そう思うだけで、
    ポロポロ涙が流れたのです。

    ベートーヴェン先生は今や
    年末は日本各地で、
    年始になればヨーロッパで、と
    演奏される機会が多すぎて
    お疲れかもしれませんけれど
    やはり初演の聴衆の反応と共に
    ご自身に聴いていただきたかった
    ですね。

    生の音って、どうしてこれほど
    人間に働きかけるのでしょう。
    私自身、益々、音を磨かなければ!
    と思う次第です。

    皆さま、来年も宜しく
    ご指導をお願い申し上げます。
    山季布枝 * 山季の気まぐれブログ * 21:45 * - * - * - -
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