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わかる…

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    2018年末にEテレで紹介された
    訪問看護師のパイオニアの
    村松静子さんのお話に
    胸が熱くなりました。

    日本で初めて、
    当時、看護師長だった村松さんと
    3名の看護師さんで訪問看護を
    1986年にスタートさせ、その後、
    彼女らの活動を国が参考にして
    訪問看護のシステムを作成。

    彼女の看取った患者は3.000人余。
    医療的な看護だけではなく、
    医師と患者、医師と家族、
    患者と家族の心の間にはいる仕事。

    まもなくこと切れる患者(女性)と
    その娘さんの間にたった経験を
    話されていました。
    患者である母も、
    その娘もヴァイオリニスト。
    松村さんは
    「お母様に貴女の演奏を耳元で
    聴かせてあげてください」
    と娘さんに電話で頼んだそうです。
    すると
    「母は一度たりとも私を
    褒めてくれたことがなかったから
    母は私のヴァイオリンなど
    聴きたいとは思っていない!」
    と突っぱねたそうです。
    しかし村松さんは
    「お母様の気持ちを思えば、きっと
    聴きたいと思っているはず…。
    お母様はきっと聴いています。」
    と切々と娘さんに頼んだそうです。
    村松さんは
    「私も母には褒められたことは
    なかったし、私も子どもを
    褒めなかったけれど、
    母親としての心は…」と。
    「今、ここで、直ぐに…」
    と訴えたそうです。

    最終的に娘さんは楽器を持参し、
    1曲どころか2曲、
    お母様の枕元で演奏なさった
    と、その時の担当訪問看護師から
    連絡を受けたそうです。
    その方のご葬儀の時には
    お母様愛用のヴァイオリンも
    棺のそばに置かれていたそう。
    葬儀の会場に出向いた村松さんは
    お焼香?献花?か忘れたけれど、
    直接お会いしたことがない娘さんが
    どの方か直ぐに分かったそうです。
    葬儀後、娘さんは村松さんに
    抱きついてお礼を言われたとか。

    褒められたことがない、
    そういう時代でしたね。
    私(山季)とて、一度も母には
    褒められたことはありません。
    「褒めて育てる」教育が羨ましい!
    と思っていました。
    留学前も、日本での師には
    「ウィーンで褒められている間は
    君は認められてないと思え!」
    と言われていましたから…

    この娘さんも
    直接の母親の口からでた言葉
    ではなく、そのようなかたちで
    自分の中に
    「実は母の深いところで、
    私は認めてもらっていたんだ」
    という納得?
    褒める褒めないではないものを
    得られたのですね。

    とても分かる気がします。
    山季布枝 * 山季の気まぐれブログ * 14:25 * - * - * - -
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