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思い出したこと

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    皮肉にもこの酷暑の中、所用でお昼からの一番暑い時間帯に外出しました。

    気象庁の発表の気温より、実際にはもっと高温だろうと心して出かけました。
    新型コロナウィルス対策に加え、熱中症予防対策!日焼け対策に…と、身ひとつで済む外出も、おかげで大荷物です(苦笑)。
    いくら暑いとはいえ、暑い…という形容詞いえ、漢字は当てはまらない気がします。
    風が吹くものの…熱風…そう、熱い!

    この風をどこかで浴びたような気がしました。
    そう、ちょうど40年前の夏。
    フランス語を学ぶ高校時代の友人がフランスのトゥールに住んでいました。
    「一緒に夏のバカンスを過ごそう」と以前から誘われていました。
    その年の秋、私は日本デビューが決まっていて、ピアノ・リサイタルとモーツァルトのピアノ協奏曲のソリストとして帰国することになっていました。
    そして、ウィーンでともに学んでいたソプラノ歌手がやはり帰国して、日本で開く歌曲コンサートの伴奏も私のスケジュールの一番最後にありました。
    遊んでいる暇は無い!と思って夏の旅を躊躇していましたが、
    ピアノの先生に
    「夏休みに一度頭を空にしたら?」とおっしゃっていただき、
    それならば!と、私がウィーンからフランスへ行き、数日をロワール川流域の街で過ごし、そこからアフリカ大陸へ。
    そしてスペイン(マドリード)ポルトガル(リスボン)へという旅程。
    トーマスクックを携え、ユーレイルパスを握って出かけました。

    さてさて思い出したことというのは、モロッコのマラケシュでのこと。
    夜遅くに現地入り!深夜や朝方などは薄いダウンの上着を着なければならないほど冷えます。
    お昼になって市内中心部の市場に行きました。
    それこそ蛇使いが絨毯の上に座って笛を吹き、筒状の籠から蛇が顔を出す…
    見るもの全てが面白く、危うい雰囲気の中を女子三人で歩き回っていました。
    その時に、“近くで焚き火でもしているのかなぁ?”と思ったほど、熱風が顔を叩きます。
    もちろん焚き火などは誰もしていません。
    今まで体験したことのない熱い風に吹かれたのです。その時
    「この気温は50度近くあるみたいよ」
    フランス語の堪能な友人が、現地の人に尋ねて得た情報でした。
    その時の熱風を、今日(こんにち)の都会のジャングルの中で再体験し、思い出した次第。
    さすがに、2日連続にはなるまいと…
    山季布枝 * 山季の気まぐれブログ * 23:55 * - * - * - -
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